麻生の足跡

旌忠公園

大浦荘

麻生の足跡−地域とともに−
旌忠公園(せいちゅうこうえん)
 勝盛公園と並んで、筑豊の四季を彩る旌忠公園。春は約630本のソメイヨシノとウコンザクラ、約600本のツツジなどの花見に、秋は月見や紅葉狩りに、飯塚市はもちろん周辺地域からも多くの人が訪れます。飯塚市東部の小高い山を整備した公園なので、頂上からの開けた眺望も見事です。
 旌忠公園は、明治10(1877)年の西南の役以降、国のために戦って命を落とした地元の人々の功績を称える忠霊塔のために整備された公園です。昭和15(1940)年、当時麻生商店の社長だった麻生太賀吉は、皇紀2600年の記念事業のひとつとして忠霊塔を建設しよう、という飯塚市の計画を耳にすると、高雄山と呼ばれていた私有地の山ひとつを忠霊塔建設の用地として飯塚市に提供。また、建設費の一部として、3万円の寄付(大卒銀行員の初任給が約70円だった時代ですから、現在の貨幣価値に換算すると1億円前後の寄贈に相当します)も行いました。高雄山の整備には、旧制嘉穂中学、飯塚商業、嘉穂農業、嘉穂高女、飯塚高女の生徒をはじめ、地元飯塚のさまざまな団体の社員・職員が勤労奉仕活動で参加し、昭和15年12月、完成にいたったのです。
 また、園内には飯塚歴史資料館の前身である「立岩遺跡収蔵庫」が設けられています。この付近が日本の考古学界でも有名な立岩遺跡群が発掘された地でもあることから、弥生時代の石器など多くの埋蔵文化財が現在も収納されています。
 麻生と地域の協力によってできた、旌忠公園。造営に携わった先人たちは、忠霊塔がそびえる山頂から眼下に広がる「わが街」を誇らしい気持ちで眺めたのかもしれません。時代が変わり、街並みが変わっても、旌忠公園にこめた麻生と地域住民の想いは、いつまでも高雄の山に残っていくのです。
旌忠公園(せいちゅうこうえん)
住所:福岡県飯塚市立岩
電話:0948-22-5500(飯塚市都市計画課)
開園時間:通年、24時間
入園料:無料
駐車場:有