麻生泰のメッセージ

九州から日本を動かす! Let’s move Japan forward from 九州! (13)
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 熊本県知事はこの災害後も、落ち込んでいる姿、疲れている姿を決して見せることなく実に頑張っておられます。このことに、心より敬意を表したいと思います。
 震災に向き合うリーダーとしての姿勢、逞しい行動力、県民に対する震災復興に向けた方針の発表などは実に重要です。皆が注目している中で、ストレスを抱えながら解決しなくてはならない多くの課題と向き合い、情報不十分の中でそれらの優先順位を判断し、迅速に決断し、指示していくなど、首長としての資質が大いに問われます。
 県知事は今回の震災に対して、非常にエネルギッシュに立ち向かい、私たちにも具体的な援助活動への要請を行われています。これに応えるためにも、必要な人材や資金や物資を送るなど私たちも、もっと支援をしていかなくてはなりません。

 九州戦略会議でもオール九州で支援活動を強化し、災害対応をしなくてはならないと決議しました。今後さらに支援体制も強化します。また、今回、震災直後の熊本県側から生々しい情報を頂き、「受援」という新しい課題への具体的なプラン作りを進めていきます。
 非常時に於いて支援を受け入れる側の今後の課題としては、情報収集や方針決定までのプロセスを担う強い頭脳集団と、その方針を現場に指示し遂行させるルートやルールが重要であることが、今回の震災の体験によって判明しています。多くの救援物資が届いても、どこに何をいつまでに送るのか、そのルートは如何になどの意思決定はプロの情報を活用しながら実行していくという熊本県の体験談を伺いながら、九州を災害対策のネットワークの進んだ地域にしていきたいと話し合いました。

 阪神・淡路大震災、東日本大震災と津波という二つの大災害の経験を活かして、国の対応力も実に高くなっているようです。過去の災害時に大きな社会問題となったガソリン供給不足が、今回は全くと言ってよいほど話題に上りませんでした。この背景には、優先して被災地へガソリンを供給するという経済産業省の素早い判断と行動があったようです。
 また、高速道路や新幹線の復旧や、生活インフラたる水道、ガス、電気の早期回復も、中央省庁を中心とした多くの機関の素早い行動と資金提供の判断などが背景にあったのではないかと思うと、本当に有難い支援を迅速に頂けたことに感謝しています。

 大きなニュースにならなかった背景にはこうした行政の素早い動きや、2度の教訓を活かした行動が実っています。そして民間では、全国の同業者が核となった対応で、被災地には実に多くのスタッフや救援に必要となる各種機械類と、それに要する移動可能な電源装置などが届けられました。
 この様々な救援活動に敬意を表します。日本人の一人として、全国からの官民挙げてのご協力に感謝し、素早い復興を目指している方々への誇りを強く感じています。

 九州各県の行政マンの知恵を集めて、防災、減災の対応策、そして“受援”体制の整備のレベルを高め、九州地域のさらなる危機対応力向上を実現して頂きたいと思います。

2016.07.20

麻生 泰