麻生泰のメッセージ

九州から日本を動かす! Move Japan forward from 九州! (91)
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 H2Eの2番目のHである、Healthcare network について書きたいと思います。この要素の根本には、飯塚地区を住み続けられる街にしていきたい、していける、という思いがあります。地域医療の中核に飯塚病院があり、救急に関してはいつでも診てもらえる。患者の期待に応える医療の質の高い病院を経営し続けることで地元住民が安心して住むことができる。そのためには行政はもちろん、地元の医師会や医療機関スタッフとの交流や情報交換、改善活動を通したサービスの向上策を住民レベルにまで行うことが重要です。
 大都会ではほとんど見られなくなりましたが、長い歴史の中で築かれてきた「近所付き合いの良さ」というか、声掛けや面倒見の良さといった人間関係が地方にはまだ残っています。病院内の医師のみならず、看護師、ソーシャルワーカーや近隣病院、施設の介護スタッフ、ケアマネージャーとの密接な連絡網を確保することで、患者は退院時には不安無く別の施設や自宅に戻れるシステムが出来ています。
 また、地元住民の皆さんも、飯塚病院が24時間開業しているからといって軽い症状で深夜に受診することは良くないという常識を持って頂き、医師の消耗を避ける配慮をしてくれているのもローカルならではないかと思います。
 「医療」と「教育」というこの二つの中核事業は、レベルが高いとそれを求めて他の地域から引っ越してくるほどに居住地の選択に影響を与える重要な要素だと思っています。また、全国の中でも継続して人口が増え続け、拡大し続けている福岡市に近接していることも幸運なことです。私は「六掛け負担で倍人生」という表現を使いますが、福岡市の都心部に住むよりも4割引の生活コスト、マンションも新飯塚駅前の最高階の大きな部屋でも3,500万円です。飯塚市内であれば通勤時間は15分、福岡中心部まで35分、自然にも恵まれ、自分の畑で作物を作ることも不可能ではない土地で、ヘルスケアのネットワークが良い点は大きな競争力となる要素だと思います。

2019.12.05

麻生 泰