麻生泰のメッセージ

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(150) 「建幸都市」と思いやりあるヘルスケアネットワーク
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 地方都市でヘルスケアネットワークを作るには、行政、医師会、病院、開業医、介護福祉施設、またその間に立つソーシャルワーカーやケアマネージャー、看護師や介護福祉士、リハビリスタッフ等多くの関係者が共有する目標、使命を明確化しての連携が重要です。
 そのためには行政を中心にした飯塚市のビジョンづくり、将来の街づくりのロマンとアクションプランが大事です。飯塚市は「健幸都市」づくりを標榜され、目指しています。地方都市ならではの温かいサービス精神で連携し、出来るだけ軽度の施設を活用することで費用を抑制し、思いやりあるネットワークを作ることが大切だと思います。医療関係者の協力とともに、スタッフの確保が重要ですが、教育関係者や医療、介護福祉の関係者の協力や参加が重要です。
 教育と医療の関係者は生涯仕事があると考えて、現役時代の早い時期から定年後の仕事の準備をしておかれると70歳代後半まで仕事が来るのではないかと私は思います。その実現のためには生涯学習、生涯現役を目指す人生設計をしていくのが良いと思います。飯塚病院で定年を迎える前から、定年後の10年間にどういう人生を送るのかを考えておくのです。医療スタッフには定年後も多くの職が残されています。施設で働く、派遣スタッフとして在宅看護・介護やリハビリを続ける。これは病院や施設でスタッフの一人として働いていたのとは全く異なる仕事内容や日々の生活となります。自分の来訪を待っている高齢者本人やその家族がいて、自分の知識やスキル、思いやりのサービス精神で治療、精神的な支援などを行いその期待に応えるのです。そのためには病院や施設におけるスタッフとしての立場とは異なり、自分で治療の判断を行い、治療自体も自分が行うのですからやりがいは多くありますし責任も重大です。
 教育関係者の定年後も指導者としての声がかかるチャンスは多いです。教員時代に磨いてきた指導経験、自己研鑽を生かして、若者の指導や教育にあたることもあるでしょうし、信頼される中高年としての職は多くあり、魅力・体力の残っている先生には声がかかると思います。
 こうして、中高年が定年後の仕事を意識して、学習し、働き続けられ、健康診断を定期的に行い、病気の早期発見、早期治療を実施することで、地域の総医療費は抑制されます。健康寿命を伸ばすという大きな目標を立てることで「健幸都市」の実現に繋がります。自己管理のレベルを上げることです。
 定期検診をすることは医療が「消費」ではなくて、総医療費抑制に繋がる「投資」なのだと言われていた、武見太郎先生の言葉を思い出します。 

2022.05.06

麻生 泰