麻生泰のメッセージ

九州から日本を動かす!
Move Japan forward from 九州!
(174)海外からみた危機感無き日本人
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2023年5月12日


九州から日本を動かす! Move Japan forward from 九州! (174)

日本は危機感無きジリ貧を早く脱すること。これを如何にして現役のリーダーである私たちが、地域のため、国のため、次世代のために、動き、動かしていくかという思い、使命をこの欄で書き続けているのですが、この危機感の無い原因の1つに「NATO」が有ります。

 かなり以前にある国際会議で参加者から、「日本はNATOだからなー」と言われました。これは「No Action Talk Only」という意味でした。日本は行儀よく会議には参加して資料をたくさん持ち帰り、名刺交換も十分して、フレンドリーに会議を進行する。しかし、帰国後動きが止まり、その会議での課題やビジネス提案へのアクションが無く、時間が経過していく。それから役員参加の会議がセットされ、この会議での説明で、腰を上げ物事が決定するのかと思うと、役員会議でとか社長の決裁が必要だとかと先延ばしに成り時間が経過する。「NATO」とはアクションプランが弱い、無いというまさに皮肉です。

 何やら分かるように思います。国際会議で「スリーS」という表現をされることも有りました。Silent(静か) Sack(資料を全部吸い上げて帰る) Sleep (寝てます)という意味でした。かなり厳しい表現というか悲しい印象ですね。会議で予定されたテーマでの発表はされるがその後は特段の意見や質問を無く、静かにしている。資料に関しては熱心に持ち帰るために収集されていく。そして静かに寝ているという現象を指摘されています。
 
 先日ハノイに九州経済連合一行で行きました。ベトナム政府の熱い歓迎を受けました。そこでもこういうエピソードが有りました。
ご一行を歓迎します。交流促進を期待しますという先方からの挨拶の中で、 韓国のサムスン電子はベトナム側の農産物輸出に協力をして貰いたいという要望に応える新たな動きとして、キムチのメーカーを韓国からベトナムに連れてきて工場進出を決めてくれ、現地の野菜をたくさん使っての輸出事業を始めたという話をしてくれました。私が団長として、実は政府は農民の保護、輸入物の規制にどうしても力が入りますという本音を伝えたのですが、その答えとしてのベトナム政府の発言が韓国企業のスピードとスケールの違いを物語っていました。

今回「NATO」「スリーS」という表現を紹介いたしました。
動きを出していくことが大事な中で、今になっても分析や批判、評論の時間をかけている状況を打破し、アクションプランを着実に実行する現役リーダーを待望しています。

2023.05.12

麻生 泰