九州から日本を動かす!
Move Japan forward from 九州!
(182)新たな期待
2023年9月15日
九州から日本を動かす! Move Japan forward from 九州! (182)
前回、生活保護を受けておられる方々への就労支援事業を進める会社の仕事のやりがいその大きさについて触れました。昨年一年間で2,369人、12年間累計で3万人以上の方に職が見つかっています。
毎月、毎年国の補助金が削減されることに加えて、職に就き、人生への意欲、明るさ、面白さ、出会いに遭遇し、自分の人生に新たな目標を設定してもらう。そしてそんな潜在能力を持った人たちが社会参加をして、新たなパワーとなって地域や国に貢献くれている。実にやりがいの有る仕事です。
およそ30年間日本が危機感なきジリ貧になっていて、このままでは・・・という思いで評論、分析ばかりで時間が経過している。そのような時代の中、現役の責任者の一人として動き、動かさなくてはという思いでこのタイトルで長らく書いているのですが、一つの大きな可能性を農業に見つけました。
日本の農業は暗い将来を予測するデータが政府からもマスコミからも発表されています。15年前224万人いた農業従事者数が今や136万人と6割まで減少、平均年齢は5歳程度高くなっています。※ 後継者継承等の問題も抱え離農者数は増え、荒れた農地が加速的に増えていく。そうした数字の傾向が継続するとさらに深刻な事態になっていくと思います。しかし、中央が農家をプロテクトしていることがそこに繋がっているのではないかと最近の体験から感じ、逆に日本の農業技術というのか、新しい機能を持った農地改革のための機械や生産性向上のためのシステム等を導入していくことで、発展力のみならず、経済的な魅力を感じて中年、青年の参入が期待できると感じています。
今回は如何にその可能性が有るのという事を触れて次回に続けます。農業の魅力拡大、そして競争力強化の活動は九州から発信していきますが、そのビジネスの可能性を直面して霞が関の動きが始まり、国策として農業競争力向上に動き出してもらう流れに繋げられれば一気に農業を取り巻く数字が改善していくと思います。
一つの明るいニュースは中山間地開発です。離農者増加により耕作放棄地が荒れ果てて、その面積は加速して広がっています。イノシシや野生動物が増え、残された周辺農家は大変な苦労をしています。そこに多くの高性能で強力な機械やシステムが導入されることで、今までの開拓手法によるスピードとスケールの違いで荒れ地が一気に開墾、整備され、農作物の生産や家畜の放牧が可能になるのです。
新型フレールモア三機種(乗用トラクタ装着型、無線トラクタ装着型、油圧ショベル装着型)によるダイナミックな展開、開発スピードと能力を開墾現場で見たときには、これは凄いと思いました。こうして新しく整備された土地に肉牛を放牧するという研究が進み、実行している格好いいオーナーもおられます。そのような挑戦がきっかけとなり、新しい大きな流れは動き出していくのではないでしょうか?そして、この流れを作っていくのが現役リーダーの役割であると考え、今までの慣習、配慮を乗り越えて日本の新しい魅力、競争力としての農業全体の見直しに結びつく流れを起こしていければと祈り、これからも動いていきます。
※資料:農林水産省Webサイト「農林業センサス」「2010年世界農林業センサス」
(組替集計)
2023.09.15
麻生 泰