麻生泰のメッセージ

九州から日本を動かす!
Move Japan forward from 九州!
(185)国際競争力強化の道のり
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2023年10月30日


九州から日本を動かす! Move Japan forward from 九州! (185)

国際競争力強化の道のり

減反政策は続く。それも農家の為という前提で。日本の食料自給率が30%台、これから更に食料安定国産確保という緊急かつ現実的な農業事業活性化が必要でありながら、規模は縮小されていく。農業開発可能地に覆われていて、水資源も豊富。太陽の日差しもよく当たる日本での農業政策の見直しは、政府、中央官庁が飛躍を試み大幅な方針変更を行っていって欲しいと考えます。決して、現農業従事者を守るというだけではなく。
そのためこれからは、


● 高齢化による離農者の増加に比例する管理不能地拡大は避けるべき。回避のためには中山間地活用に繋げる動きを早急に実行していく。

● イセキやヤンマーなどの農耕機械の発展と活用を支援し、大型化、自動化、機械化推進強化による大幅生産向上を実現し、農業事業を魅力あるビジネスにしていく。農研機構※(1)を活用し、放牧による食肉業者を拡大、輸出増へと導く。

● 「2030年に農水産物5兆円輸出」という国家目標実現に向けた具体策として、一般事業者参入緩和策の導入を政府方針に提示してもらう。それにより民間でも大型化、機械化、輸出への重心が変わります。民間企業参入許可分野の検討・実行が課題です。

● 地球温暖化は避けられない。しかし流れはマイナスばかりではなく、北海道にはチャンス到来かもしれません。寒冷地のため一部未開発のままになっている土地の新たな可能性は農畜産事業の魅力、競争力に変わります。

● 農畜産物品の安心、安全という日本ブランド力の活用。これは非常に大きな強みであり、先輩たちが残してくれた大きな財産、競争力です。

● 農畜産事業がエキサイティングな仕事となれば、これからは中高年、そして若者も参入が大いにあり得る分野になると思います。

是非、政府方針として、強い情熱を持ち農畜産事業の国際競争力強化を進めていっていただきたいと考えます。長崎県島原にはそんな将来を見越して大きなチームが出来、農畜産物の輸出に力を入れてくれています。きっとこうした動きが各所で広がっていくのではないでしょうか。
大いに期待し、私達は応援していきましょう。
 

※(1) 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(https://www.naro.go.jp/introduction/profile.html) 

2023.10.30

麻生 泰